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Month: 6月 2014

スタートアップアクセラレーターは実践的であるべき

MOVIDA さんの体制変更の記事を受けて、たまにはタイムリーな話題について書いてみようと思います。

スタートアップをアクセラレート(自分は「支援」という言葉があまりしっくりこないので成長を加速させるという意味で「アクセラレート」と呼ぶようにしています)する側の立場としては、この MOVIDA さんの体制変更はちょっとしたインパクトがあるのではないかと思っています。

というのも、これまでスタートアップアクセラレータといえば、

1)受け入れと同時に小額出資を実施(強制)
2)3〜6ヶ月間をかけて集中育成
3)育成内容は講義が中心、またはメンター経由で各スタートアップ個別メニュー

といった感じでした。

しかし、ここに来て日本国内においてプレゼンスの高い MOVIDA さんが、500万円の出資を強制からオプションに、育成内容を講義中心から実践的なブートキャンプ形式に、育成期間を6ヶ月から4ヶ月に変更するということは、ぶっちゃけ我々がやっている ファウンダー・インスティテュート関西 にかなり近い内容になってきていると率直に思いました。

自分は、講義や座学では厳しいベンチャー世界を生き抜くノウハウは絶対に身に付かないと思っているタイプなので、こういった実践的なアクセラレータが日本に増えることはとても喜ばしいことだと考えています。

一方で、ファウンダー・インスティテュート(以下、FI)は 2009 年の設立から一環して、超実践的なブートキャンプ形式だけをストイックに採用し続けていて、自分はこの点に惹かれて日本(関西)への輸入に協力したいと思ったのが、今に至る経緯だったりします。

実際問題、FI では卒業に辿り着く起業家&スタートアップは半数にも満たない状況で、ブートキャンプの内容について行けない者はバンバン落とされる仕組みになっています。その代わりに、卒業生の 42% が資金調達に成功しているという、業界でも屈指のパフォーマンスを誇っています。

これは、FI が本当にベンチャー世界で生き抜くノウハウを身につけた者だけを輩出する仕組みになっているということだと思っています。

企業秘密なので、詳しいことは言及できませんが、自分自身、この FI の運営をしていて、そのブートキャンプの実践レベルの高さに驚かされることが多いです。それは起業経験者の視点であってもです。

例えば、つい先日もプロダクト・サービスのランディングページを作るセッションで、使用する具体的なツール名がカリキュラムで指定されおり、それらのツールの提供会社と FI  が提携を結んでいるため、FI 参加者はディスカウント価格もしくは無料でスタートアップに必要なツール群が使えるという具合です。

また別のセッションでは、起業前後に関わらず外部に委託した制作物(ロゴ、プログラムなど)の権利所在を全て見直して、VC によるデューディリジェンスの際にリーガルや IP 関係でボトルネックが発生しないよう、弁護士を交えてチェックする内容になっています。

他にも、シリコンバレーの最前線で磨き上げられた実践ノウハウで、全ての FI のブートキャンプ内容は構成されています。自分自身、海外のスタートアップや 500 Startups などのアクセラレータで実践されている内容については普通の人よりはだいぶ詳しいと思っていたクチですが、それでも「ここまでやるか」というレベルの内容が FI には詰まっていることに、日々驚かされます。

これをリアルタイムに期限までに滞り無くこなしていく必要がある起業家&スタートアップの方は本当に大変だと思うこともありますが、逆に自分が20代で最初のベンチャー企業を創業した時に FI に参加していれば、おそらく大部分の失敗は避けることが出来ただろうとも思います。むしろ、FI に参加していたら、もっと成功していたかもしれません。

そんなわけで、日本に少しでも実践的なアクセラレータが増える事を願いつつ、まずは関西からグローバルで活躍できるスタートアップを産み出すことに引き続き注力します。

PS.
FI Kansai 春学期に参加している起業家のみなさん、あと1ヶ月半ですが頑張りましょう!

ディレクター募集します

fikansaiシリコンバレー発の起業家育成プログラム&スタートアップアクセラレーター「ファウンダー・インスティテュート関西」ですが、5月に春学期を開始して現在ようやくプログラム全体の3分の1が終了したところです。

お陰様で沢山の方々からご支援を頂くことができ、メンター陣の数も30人を超えるまでになりました。メンター陣の中には、京都大学発 EV ベンチャーの GLM 小間さん、元 Google 日本法人代表の村上さん、大阪発のグローバル IT ベンチャーの ChatWork 山本さんなど、関西に縁を持つ起業家の方々も数多く含まれ、関西から一人でも多くの起業家を輩出するために手助けしたいということで、皆さんメンター就任を快諾頂いています。

本当にありがとうございます。

そんな皆さんのご支援のうえに成り立っているファウンダー・インスティテュート関西ですが、この度、その運営を手伝って頂けるディレクターを1名限定で募集します。募集要項は以下の通りです。

必要スキル:

  • 起業経験があること
  • ビジネス英会話ができること
  • 人前で話すことが得意であること

必須条件:

  • 学期開催中はグランフロント大阪に週1回来れること
    (2014年春学期は毎週木曜日の18:30から開始)
  • 個人としてストックオプション(後述)を受け取ることが可能であること
  • 就任後3〜5年間はコミットできること

やって頂きたいこと:

  • 週1回のセッション(講義)の司会進行
  • メンターとの日程調整
  • シリコンバレーの FI 本体との情報共有
  • 各起業家が提出するアサイメント(課題)の内容確認とフィードバック
  • 学生インターンのリクルーティングと指示・管理
  • 説明会イベントの開催

ファウンダー・インスティテュート関西のディレクターに就任することで得られるメリットは次の通りです。

1、卒業企業のストックオプションを得る権利
2、年1回シリコンバレーで開催される FI ディレクター会議への参加
3、全世界に登録している 3,000 人の FI メンターとのネットワーク構築

1つめのストックオプションについて簡単に説明します。FI では卒業企業に対して 3.5% 相当のオプション(株式)を FI に対して発行することを必須条件としています。仮に卒業企業が 100 億円で買収された場合、このオプションによって 3.5 億円がキャッシュとして FI に入る仕組みです。このキャッシュは、40% が FI 本体とディレクターに、30% がメンターに、残りの 30% は FI 参加者(成功企業を輩出した学期に所属する起業家)に分配されます。

自分自身、この金銭的リターンを目的に FI Kansai を運営しているわけではありませんが、こういった仕組みによって、卒業企業との繋がりを末永く維持して、FI 卒業後も上場または M&A まで長期に渡ってスタートアップを支援するというモチベーションが働くことは間違いありません。

個人的に一番メリットを感じているのが3つめの部分で、FI が持つ強力なグローバル起業家ネットワークの輪の中に入れることが、自分自身の人的資産を広げる上で最も役に立っている気がしています。さらに、FI のような世界100都市以上で展開しているスタートアップアクセラレータの運営ノウハウを学ぶことは、またとないチャンスで日々新しい発見があります。

シリコンバレー発のスタートアップアクセラレータではありますが、結局はそれを運営しているのは世界各都市に住んでいるディレクターであって、メンターであるので、フォーマットこそ海外製ではあるものの、こういった仕組みを使って関西発のグローバルベンチャーを産み出すことに少しでも貢献できているという実感があります。そして、これこそがディレクターをやる醍醐味だと思っています。

我こそはと思った方は、こちらのフォームからぜひご連絡ください。