お寿司の種類を認識して値段を自動計算するAI、韓国に先を越される

ハカルスのチーフ科学アドバイザーを勤める東北大学の大関先生から、ちょっと面白うそうなネタを頂いたので。

Sushi Dish : Object detection and classification from real images
sushi-dish

上記の論文を要約すると、ディープラーニングの一種であるCNNを使って9割近い精度でお寿司の皿の画像認識をやっちまいましたぜ、という話。

画像認識におけるCNNの事例は、星の数ほどあるんやけど、今回は「お寿司」という日本の国民食を、「韓国の」ソウル大学のチームが、さらりと「ハックした」という意味で興味深いと思ってます。

こういう事例が出るたびに、「日本のAI技術者の教育は世界から遅れている」とか、「政府はもっとAIに投資すべき」とか、「モノ作りで負けてAIでまた負ける」とかいった雲の上から仙人のような口調で語りかけるブックスマートな評論家がたくさん現れはるんやけど、すんません、そういう話はどうでもええです。

自分が残念やなぁと思うのは、よその国のリアルな課題解決をテクノロジーを使ってやろうとしている学生が日本には圧倒的に少ないこと。

日本の学生の間では、から揚げを乗せるロボットを作るのがえらい流行ってるようやけど、その課題を解決することによって得られる経済メリットはどれほどのもんやねん、と思うことが多々あります。

もちろん、「から揚げ」というのは柔らかいオブジェクトの代表格で、形も1個1個異なるということで研究テーマとしてオモロイというのは分かるんですけどね。

お寿司の皿をカウントするという行為は、もやは日本の回転寿司だけで行われている行為ではなく、それこそ韓国やアメリカ、世界中の寿司屋で毎日毎日繰り返し行われている行為。

上記の論文にも書かれている通り、人間のカウントミスによる顧客側と店舗側の経済ロスは合算すると相当な金額になるはずで、これをAIで自動化することによる人件費削減は、世界レベルで「オー、サンキュー、メーン!」と賞賛の嵐をノリノリで受けるに等しい偉業だと思うわけです。

京懐石並みに見た目が完璧なキムチの盛り付けを、画像認識で自動的にやってくれる「キムチロボ」を作って、英語で論文を出してもええわけです、日本の学生が。

ポテトチップスの袋の中身を全く同じ容量にするハカリを作っている業界シェア・ナンバーワンのイシダ(本社:京都市左京区)という会社がありますが、こういう企業さんとコラボしても、ええわけです。

ちなみに、キムチの盛り付けもお寿司の皿のカウントと同じくらい、韓国では毎日繰り返されている行為で、これのミスカウントによる経済ロスとフードロスは相当なものだと勝手に確信しております。キムチ、美味しいですよね。

要するに、もっと発想を広げましょう、ということが言いたいわけですな。

先進国でなくとも、アフリカや東南アジアの一部の新興国では、毎日繰り替えなさいといけない労働集約型の作業が山のようにあるわけで、これらをAIやロボットで自動化するということを、先進国に住んでいる日本の学生がやらんで、どないすんねんと思うわけです。

アフリカや東南アジアの学生は、手元にあるコンピューターはスマホかChromebookがせいぜいで、CNNがバリバリ動かせるマシンもなければ、満足なレイテンシーでアクセスできるクラウドも(まだ)無いわけです。

世界にはまだまだ解決すべき課題がたくさんあります。日本の学生さん、やるなら今でしょ。

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