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スノーピーク「好きなことだけ!」を仕事にする経営

スノーピーク「好きなことだけ!」を仕事にする経営』読了。

自然に触れることで人間らしい生き方を取り戻す、という同社の考え方は、分野は違えど、食を通じた健康な生き方を提唱するハカルスと通じるところがあると感じていて、前から読みたかった一冊。

前半は、同社のモノ作りに対する姿勢や、ファンを巻き込んだマーケティング・販売の仕組みの話がメイン。

後半は、同社の内容からは少し外れて、人間が人間らしく生きるための考え方や行動についての話。

「好きなことだけを仕事にする」と聞くと、一見アウトドア好きには天国のような職場に聞こえるが、当然ながら、それをビジネスとして成立させるための相当な企業努力がその裏にある、という部分もしっかり書かれています。

本書で自分が一番興味を持ったのが、下記の部分。

経営者である私が一番多く「お金」を使える立場にある。

これは、会社が作る全ての製品やサービスは、経営者が設定した品質や機能を決して超えることはない、という文脈の中で出てきた一文。

分かりやすく言うと、社員が勝手に自分の想像を超えるような素晴らしい製品やサービスを作るということは、よほどのことがない限りあり得ないですよ、という意味。

経営者は社員よりもたくさんお金を使って、他社の製品を購入して使ったり、外の世界での体験を通じて常に学び、自社の製品やサービスがあるべき品質や機能を「明確に」決定して、社員に伝える必要がある。だから、社長は会社で一番高い給料をもらっているのだ、という考え方。

これ、自分も賛成するところが多いです。

残念ながら、自分は会社で一番高い給料をもらっている身分ではないですが、それでも他社の有料サービスには自腹でお金を払って加入して、それぞれのサービスを納得するまでとことん使い倒すようにしてます。そのうえで、自社のサービスがどういうものであるべきかを決めるようにしています。

これは決して、「A社がこうだから、うちはこうしよう」という消去法的な考え方ではなく、「ユーザーの不満や課題はどこにあるのか」という点を他社サービスを含む業界全体の枠組みで見て、自社がいまこのタイミングでユーザーに提供すべきものは何かを見極めるためです。

あと、本書で何回も提案されている、キャンプに出かけることで人間本来の生活サイクルに戻ることができ、その結果、物事に対する重要な判断を迷いなく下すことができる、という部分は、凄く納得ができました。

自分はキャンプをすることは少ないですが、週末に山奥などに出かけた後の方が、アタマがすっきりしているというか、長期的な視点に立って物事を考えやすくなっている気がしていました。

外で2泊するとより自然な生活サイクルに戻る、ということなので、ぜひ今度トライしてみたいと思います。

アウトドアやキャンプに興味がなくとも、経営者にはオススメの一冊だと思いました。

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