モノ作ったらあきまへんか?

2016年4月7日放送のカンブリア宮殿から。ファクトリエ代表の山田敏夫さん、まだお会いしたことはないですが、勝手にシンパシーを感じております。

ベンチャーキャピタルや個人の投資家の方とお話すると、よく頂くフィードバックがあります。

それは、「藤原さん、なんでモノなんか作ってるんですか?やろうとしている○○という事業、アプリだけで出来るんじゃないですか?そもそも、なんで天然素材とか使ってるんですか?」といった類のもの。

いやいや、真っ当なご意見だと思います。毎回毎回、会う方ほぼ全員から、いつもこんな調子で同じコメントを頂くので、まぁさすがに軽く凹みますが(笑)

ご存知、いまうちの会社では天然の竹素材を使った製品を作ろうとしていまして、それも Made in Japan でやろうとしているわけでございます。天然素材を使っているので元々原価が高いうえに、日本で作ろうとしているので、これに加えて高い人件費がのしかかります。コスト的な面で考えれば、もはや二重苦三重苦の状態ですね。

そこまでして、なぜモノを作るのかという話ですが、別に日本の職人の技術がどうこうとか、地方創生がどうこう、といった高貴な志を持ってやっているわけではありません。

正直なところ、いま自分が暮らしている場所の近くに、助けてくれる人がいたから出来ちゃった、というだけの話です。

製品の試作は京都試作ネット、チームメンバーは京都・大阪・金沢の3箇所、そういった方々から紹介してもらった工場も当然ながら関西周辺とか、日本国内になるわけであります。

よくアイオテー系のベンチャーの方々から「日本でモノ作るやつはアホだ、やっぱChinaでしょ、Vietnamでしょ」的なアドバイスを頂くことがありますが、自分からすると「そんな商習慣も言葉も違う国でいきなり製造だなんて、凄いですね!」の一言に尽きます。

ただでさえ、ベンチャー経営なんぞ想定外の出来事の連発で、毎日一人で火曜サスペンス劇場やっている状態なのに、そこにさらなるサスペンス劇場を持ち込む勇気が自分にはありません。。

ファクトリエの山田さんが、一人でバックパックを背負って全国の工場を尋ね回っている姿に、最近の自分の姿が重なって見えたわけですが、でも逆に自分の足で回れる距離だからこそ、色々とメリットもあったりします。

ChinaやVietnamな人と一緒に仕事をしたことがないので、ちゃんと比較したわけではないですが、往々にして日本の工場の人は、こちらが真摯に対応すれば、すごく親切に対応してくれます。

この間なんか、まだ発注もしていないのに、うちのオフィスに来て頂き、その場で製品を分解して「あー、ここの仕組みはこう変えた方がいいよ」とか「これね、うちらの業界では鼻垂れ(接着剤の残りカス)っちゅーてね」とか「こうやったら組立て時間がもっと短くなるわな」とか、たっぷり2時間も色々とアドバイスを頂きました。

もしかすると、ChinaやVietnamな人からもそういったアドバイスがもらえるのかもしれませんが、こちらが送った仕様書通りにモノを作るのですら難しいという、実際にChinaやVietnamにトライされた方々の話を聞く限りは、こういった日本の工場の方々の対応は、なかなかあり得ない感じなのかなと、最近思ったりしています。

なんだかんだで1年以上やってきた自社のモノ作りも、ASSY(組立作業)や箱、取説、梱包材といった最終工程に近づいてきまして、なんとなく出荷というゴールライン(という名の火曜サスペンス劇場)が見えてきたわけで、日々色んな方から受ける「モノ作りやめたらどうですか?」というプレッシャーの割には、実は本人はモノ作りを楽しんでおります。

まだまだ製品の出荷には色々と課題が山積みですが、勝手にシンパシーを感じた山田さんには、この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。素晴らしき Made in Japan。

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